
Linuxの世界へようこそ!この記事では、初心者が知るべきLinuxディストリビューションの基本と、それぞれの特徴を分かりやすく解説します。また、使ってみての感想も紹介します。
本記事の対象者
- そもそもLinuxの概念やメリットを知らない方。
- Linuxに触れてみたいがが、どのLinuxを使って良いか分からない方。
Linuxの可能性に触れたい初心者の皆さん、選択肢の多さに圧倒されていませんか?
ソフトウェア開発における強力な味方Linuxですが、その多様な「ディストリビューション」に最初は戸惑うかもしれません。
多彩な「ディストリビューション」の中から自分に合ったものを見つけることは初心者にとっては一大事です。
- Linuxの誕生と進化
- Linuxディストリビューションとは?
- 初心者におすすめのLinuxディストリビューションの紹介
- 脱:初心者におすすめのLinuxディストリビューションの紹介
- 次のアクション:実際に始めてみよう!!
Linuxの誕生と進化
Linuxは、1991年にフィンランドの学生リーナス・トーバルズが趣味として開始したことにより始まりました。トーバルズはLinuxカーネルのソースコードを公開し、GPL (GNU General Public License) によってライセンスされ、誰もが自由にLinuxを使用、変更、配布することが可能となっています。これによって、世界中の開発者からのフィードバックや貢献で成長してきました。
「筆者の経験談」
筆者が携わっているWebアプリケーションの開発でも、一部のミドルウェアを除いてアプリケーションで必要なライブラリの9割はオープンソースのソフトウェアで構成されています!
20年ほど前は、オープンソースは、無料のソフト(フリーソフト)と勘違いされて、価値が低く評価される事がありましたけれど、今ではソフトウェア業界の基盤として広く認知される存在になっています。本当に素晴らしいですね!
一人の学生のプロジェクトが、世界中の何百万人もの人々と組織に影響を与えるまでに成長したのは、オープンソースのパワーと、それを支えるコミュニティがあってこそだと改めて感じます!
Linuxディストリビューションとは?
Linuxは、多様なユーザーのニーズに適応するため、さまざまなLinuxディストリビューションが生まれました。
Linuxディストリビューションとは、Linuxカーネルを基盤として様々なソフトウェアを組み合わせたオペレーティングシステムのことです。
各Linuxディストリビューションはその用途や設計思想に応じて異なる特徴を持っており、用途に応じて選ぶことが重要です。
Linuxディストリビューションは、Linuxカーネル、GNUツール、その他のフリーソフトウェアを組み合わせて、より使いやすいオペレーティングシステム環境を提供しています。
以下に、Linuxディストリビューションの構成イメージと選定において重要なポイントを示します。

自分のニーズに合ったディストリビューションを選ぶには、使用用途(開発、サーバー運用、個人使用など)や、好みのインターフェース、ライフサイクル、サポートコミュニティの存在などを考慮する必要があります。
デスクトップ用途の場合:デスクトップアプリが充実していること、GUIが使いやすいことがポイントです。
サーバー用途の場合:ユーティリティが使いやすいこと、サーバーアプリが充実していることがポイントです。
「筆者の一言」
Linuxは、利用シーン毎にカスタマイズされて柔軟に活用されている事が改めて分かります。その根底にあるのはやはりUNIXの哲学が大きいです。
昔、「Unixという考え方」という本を読みましたが、その中で設計の哲学が語られていました。まさに、その品質と組合せの柔軟性が今の価値を生んでいる源泉だと思います。ちなみに、自分が開発するソフトウェアもこの本を参考にして設計・開発を行っています。
初心者におすすめのLinuxディストリビューションの紹介
Ubuntu、Fedora、Debianなど、名前は聞いたことがあるけれど、どう違うのでしょうか。各ディストリビューションの特徴と強みを比較し、あなたにピッタリの一つを見つけましょう。
「筆者の経験談」
自分は、30年ほど前から最初にSlackwareから使い始めました。当時のPC-98のマシンからパーツを移植して、DOS-Vマシンを組み上げて、Slackwareを導入したことが懐かしいです。当時は、Linuxって何?というレベルで存在自体もレアだった頃が懐かしいです。
自分のニーズに最適なディストリビューションを選び、必要に応じてカスタマイズすることができるので、みなさんも、自分好みのディストリビューションを使ってみてください!
きっと、楽しいですよー
デスクトップ用ディストリビューション
- Ubuntu
- 用途: デスクトップおよびサーバー
- 概要: AWS、Azure、Google Cloud Platformなどの各種クラウドプラットフォームに最適化されたソリューションを提供しています。安定性とコミュニティのサポートで人気です。Debianをベースにしています。
- GUI:GNOME(WindowsやMac OS Xに似たインターフェイス、カスタマイズが柔軟)
- デスクトップアプリ:Firefox、LibreOffice、Thunderbird等
- ユーティリティ:bash
- サーバーアプリ:Apache, Nginx, Docker, MySQL, PostgreSQL等
- サポート:LTSあり、無償サポート(24.04:Apr 2029、22.04:Apr 2027)
有償サポート(Ubuntu Proの場合、無償サポート+5年) - その他:Windows11 WSL2、Amazon Virtual Desktopで利用可能
- 公式サイト: Ubuntu
- Fedora
- 用途: デスクトップおよびサーバー
- 概要: Fedoraは、最新の技術とイノベーションを求める初心者に最適なLinuxディストリビューションです。特に開発者や技術愛好家に好まれています。常に最新の技術を追いかける開発者向け。
- GUI:GNOME(WindowsやMac OS Xに似たインターフェイス、カスタマイズが柔軟)
- デスクトップアプリ:Firefox、LibreOffice、Thunderbird等
- ユーティリティ:bash
- サーバーアプリ:Apache, Nginx, Docker, MySQL, PostgreSQL等
- サポート:EOLはリリースから13ヶ月(LTSは無い)、
メンテナンス終了:2つ後の版がリリースされた4週間後 - 公式サイト: Fedora
- Debian
- 用途: デスクトップおよびサーバー
- 概要: Debianはその安定性とセキュリティで高く評価されており、Linuxディストリビューションの中でも特に初心者に推奨されます。豊富なパッケージリポジトリと広範なコミュニティサポートにより、開発環境の構築から日常使用まで幅広くカバーします。
- 公式サイト: Debian
- openSUSE
- 用途: デスクトップおよびサーバー
- 概要: openSUSEは、初心者から上級者まで幅広いユーザーに対応する柔軟性を備えたLinuxディストリビューションです。特に「YaST」という強力な設定管理ツールは、システム設定を直感的に行えます。有償のSUSE Linux Enterprise Serverもあります。
- 公式サイト: openSUSE
- Puppy Linux
- 用途: 古いハードウェアでの動作
- 概要: 非常に小さなディストリビューションで、古いハードウェア構成でも簡単に動作します。使わなくなったPC等を活用する際に適しています。
- 公式サイト: Puppy Linux
ソフトウェア開発の初心者には、使いやすさと学習リソースの豊富さからUbuntuやFedoraが特におすすめです。これらのディストリは初心者から上級者まで幅広く支持されています。
各ディストリビューションの詳細な情報や、特定の用途に最適なディストリビューションの選択については、公式サイトを参照してください。
「筆者の経験談」
筆者のスキル不足かもしれませんが、FedoraやDebian等ではソフトウェアの導入など躓くことが多かったので、経験上すんなりと作業が進められるUbuntuに自然と集中しています。
業務でLinuxディストリビューションを選ぶ場合は、ライフサイクルや情報量が大事なポイントだと思います。初心者の場合、操作に慣れるまでに時間がかかるのと、せっかく慣れた環境やスキルを長く使えるLTS版(Long Term Support)があるディストリビューションを選ぶ方ようにしています。
なお、ソフトウェア開発の場合も、セキュリティが確保された安定的な環境を長く使える方が運用に手間がかからないので、その観点でもお薦めです。
ちなみに、ノートPCに以前はDebian系のMX Linuxを使っていましたが、上記の理由で、Ubuntu系のBudgieに乗り換えてます。
脱:初心者におすすめのLinuxディストリビューションの紹介
本格的なサーバ用途やより深くLinuxを知りたい方は、以下のディストリビューションを選んでも良いかもしれません。有償のものもありますが、環境や費用が確保出来るのであれば体験してみてください。
サーバー用ディストリビューション
- Red Hat Enterprise Linux (RHEL)
- 用途: 企業向けサーバー
- 概要: 企業や組織向けのトップクラスのLinuxプラットフォームです。Fedoraと技術的に関連しており、Fedoraでテストされた機能がRHELに実装されます。
- 公式サイト: Red Hat Enterprise Linux
- SUSE Linux Enterprise Server
- 用途: クラウドベースのサーバー
- 概要: クラウドベースのサーバー向けに最も人気のあるソリューションの一つです。サブスクリプションを通じて優先サポートとアシスタンスを提供しています。
- 公式サイト: SUSE Linux Enterprise Server
上級ユーザー向けディストリビューション
- Arch Linux
- 用途: デスクトップおよびサーバー
- 概要: シンプルだが強力で学習曲線が大きいディストリビューションです。インストール時にはGUIなしで一連のコマンドに従う必要があります。
- 公式サイト: Arch Linux
- Slackware
- 用途: デスクトップおよびサーバー
- 概要: ソースコードのコンパイルに精通している人に最適なディストリビューションです。軽量ながら、必要な構成を細かく設定することができます。初心者にはチャレンジかもしれませんが、ソフトウェア開発者がLinuxの内部機能を深く探るのに理想的な環境を提供します。
- 公式サイト: Slackware Linux
「筆者の経験談」
業務で使うのは、もっぱらRed Hat Enterprise Linux (RHEL)が多いです。その次は、Oracle LinuxとかAIXなどです。もし業務でRHELを使うことが多いのであれば、Rocky LinuxやAlma Linuxなども試してみると遠回りせずにスキルを習得できるのでお薦めします。
以前は無償で使え、RHELとも互換性があるCentOSがメジャーだったのですが、プロジェクトが終了してしまったので、2024年現在、後継OSの選定に頭を悩ませている人も多いのではないでしょうか。(REHLであれば移行はスムーズだけど、費用が。。。)
次のアクション:実際に始めてみよう!!
Linuxディストリビューションの基本を抑え、初心者におすすめのディストリを紹介しました。次は、将来のプロジェクトに合わせて更に深い知識を積み重ねていきましょう!
プロジェクトごとに最適なLinuxは変わります。使い分けのポイントを押さえ、あなたのプロジェクトを成功に導くLinux選びのコツを身につけましょう!
ぜひ、あなたが選んだディストリビューションをインストールし、基本的なコマンド操作から慣れていきましょう。実際に使ってみることで、Linuxの真価とそのディストリビューションの魅力を体験できます。色々と試して、お気に入りのディストリビューションを見つけてください!!
Ubuntuをインストールしてお試ししたい方は、以下の記事を是非ご覧下さい!
まとめ
今回の記事のまとめです。Linuxの世界への第一歩を踏み出すための情報をお伝えしました。
今回の記事のポイントは以下となります。
- Linuxの誕生と進化:1991年にリーナス・トーバルズが開始し、オープンソースコミュニティの支えで成長したOS。
- ディストリビューションとは:Linuxカーネルを基に、異なるソフトウェアを組み合わせたもの。
- 初心者向けディストリビューション:Ubuntu、Fedora、Debianなどを紹介。特に使いやすさとサポートの面で優れているものを推奨。
- 脱初心者向けディストリビューション:より高度なサーバー用途やカスタマイズに適したRHELやSUSEを紹介。
- 上級ユーザー向け:Arch LinuxやSlackwareなど、より専門的な知識が求められるものを紹介。
Linuxディストリビューションの世界は広く選択肢は無限大です。このガイドがあなたのLinuxデビューを成功に導く一助となれば幸いです。実際にディストリビューションをインストールして試してみることを推奨します。
「筆者の経験談」
ぜひ、昔のPCとかを引っ張り出してきて、最初の一歩を踏み出してみてください!自分も、10年前のVAIOノートにUbuntuフレーバーやMX Linuxなど入れて使っています。
初期投資も少なく、学習効果は大きいのでお薦めです!
ある程度性能の良いWindows PCを持っている人は、仮想マシンを作ってスクラップ&ビルドでお試ししてみるのも手っ取り早いです!
今のディストリビューションは、WindowsやmacOSのUI/UXを研究して、それを取り込んでいるので非常に使いやすくなってます。
それでは、ソフトウェア開発の楽しい旅へ行ってらっしゃい!